[あらすじ]
私の名前は、笠谷摩耶。派遣社員。派遣先の会社は例の新型ウィルス感染爆発の影響で全館閉鎖。契約の都合で、在宅勤務も認められず、一時休業状態に。ひそかに好意を寄せる男性社員から、自宅で仕事を手伝ってほしい、と言われてから、私の人生は大きく変わってしまった。

凌辱専業作家が描く、女性一人称作品。「拗らせ女子」が語る、甘く、切なく、狂おしい奈落。

2026.01.11 永井 亮
女性一人称、ハード、処女、拗らせ
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「早く、早く抜いてください。シャワーに…」
天井から宙吊りにされたまま、精を注ぎこまれた。その後、手錠からは解放されたけど、笹山課長は私を抱きかかえたまま、ベッドに倒れこんだ。ペニスは、未だ私の中に居座っている。左右の足を絡められ、腕は羽交い絞めにされて、私は男の裸体の上で磔にされたような態勢になった。
「慌てんなって。どうせ薬飲むんだからよ」
たとえ妊娠の懸念がなかったとしても、膣の中を汚されたままでいいはずがない。嫌がる私の様子など気にも留めずに、男は荒々しく私の唇を奪った。唾液を注がれ、あるいは舌を吸われる。首を振って抵抗すると胸を思いきり握り潰すようにして脅された。
更なる不安が、私を襲った。濃密すぎるキスを交わしているうちに、男のそれに変化が現れた。射精後に一回り小さく、萎んだペニスが、ムク、ムクっと再び成長してきている。ゴムの隔たりがないから、男の血が、その一局に流れこんでいくのが、むせかえるような生々しさで感じられる。まるでヴァギナが、男の凶器と癒着して、一つになってしまうな気分にまでなってきた。
腰を捩じって、逃れようとしても、男の両手両脚は蜘蛛のように絡みついて、とても逃げきれない。そもそも、長時間奥を突き上げられ続けたせいで、身体に力が入らないんだ。
「おぅ、おぅ、尻振りダンスか、気がきくじゃないか、続けてくれや」
「ち、違います…もう、放して!十分じゃないですか!」
 私の抵抗が、逆に男を刺激してしまった…。お尻を左右に揺すったばっかりに、生のペニスが膣の襞のあちこちを抉る。瞬く間に男の尖端が、熱く、硬く復活した。やがて男の方でも、腰を少しずつ振り立て始めた。
「連続でなんて、イヤです、もう、帰らせてください!あんまりです…」
「ダメだね。今夜は精巣空っぽになるまでやりまくるって決めてるんだ」
「か、勝手なことを言わないでください!私、そんなつもりでは」
「逃げるなら逃げればいいさ。だが薬はやらないぞ。一番奥の奥で大量に出したからなぁ、もう手遅れじゃないか。くくく、それに、俺は繁殖力が強いからな、知ってるかもしれないが」
 …前に噂で聞いたことがある。笹山課長は二度離婚していて、今は独身だ。離婚の原因はいずれも不倫。仕事の有能さは同期の中でも断トツだったが、プライベートの素行が原因で役員への道は断たれ、課長どまりだろうという。そして、一度目の妻との間には三人、二度目の妻との間には二人の子供いると聞いた。繫殖力、という言葉で、そんな噂話が脳裏に蘇り、私は慄然とした。
「いいんだぜ、俺は、嫁にもらってやっても。今更ガキひとり増えたって、大して変わりやしないしな、はははははっ」
「いやぁぁぁぁ!いい加減にして、もう、たくさんです、やめてぇぇ!」
半狂乱になりながら、身をくねらせる私を嘲笑するように、男が下からの突き上げを始めた。私の中、燻ぶっていた淫らな火も、再び燃え盛った。

これは、何度目のアクメだろう。そして、何度目の膣内射精だろう。意識もピンク色の薄靄の中。私はもう抵抗を止めていた。
男は、射精をすると、短時間眠った。私もそれに合わせて浅く、淡いまどろみの中を漂った。そうして気づかないうちに、復活したペニスの律動ではっと目覚める。また刺激を求めてヴァギナが息づく。その繰り返しが、何度続いたのか、もう分からない。
私は…突かれれば突かれるだけ、嬌声をあげ、身を震わせ、そして膣を収縮して男を握り締めるだけの道具と化していた。とめどなく涙が流れた。だけど同時にだらしなく愛液も垂れ流し続けた。最低だ、私って。そんな自責の念すら、遠雷のようにどこか切迫感を欠いている。もう、どうでもよくなった。

笹山課長も私も、明け方には体力を使い果たして、深い眠りに落ちていた。目覚めると、午前十一時。男はまだ鼾を掻いて眠っている。私は、シャワーに向かった。膝立ちになって、男が放った精液を指で拭う。拭っても、拭ってもキリがない。もう出尽くしたかとおもった拍子に、ドロりと瓶から滴る蜂蜜のような粘性の液体、半固体が顔を出して暗い気持ちにしてくれる。
一晩中抜き差しされたせいで、膣の中がヒリヒリとする。石鹸は沁みるので、耐えられない。私は諦めて浴槽にお湯を張った。そこで改めて、膣内を洗浄することにした。
生暖かい湯のなかで、ヴァギナを開く。流れ込んでくる湯の温もりが、男のペニスや、精液の記憶を想起させてくる。頭を振って、払いのけようとしても、ダメだった。添田さんとの行為の記憶を呼び起こして、頭のなかから笹山課長を追い出そうとしても、やはりだめだった。
あれ……?あれ…?どうして?
添田さんの、あの感触が、思い出せない。私は、軽いパニック状態に陥った。自分が、とんでもない過ちを犯しているような気がして、ほとんど赤ん坊のように、号泣した。

「起きてください。もう、時間です」
 午前十一時半。チェックアウトの時刻までもう三十分だというのに、男はまだ鼾をたてて眠っていた。男を置いてさっさと出て行きたかったが、男が持っているというアフタープルを受け取っていない。早く薬を回収して、この魔窟を去らなくては。
「おう、そうだな。なんだ、一人で風呂に入ったのかよ。つれないじゃないか」
「もう、帰りますから。約束の薬をください」
「ああ、なんの話だ?」
「ま、まさか、ウソだったんですか!アフターピルを、用意しているって、そう言いましたよね!」
「ああ、まあ、持ってることは持ってるぜ。ふふ、色男の嗜みとしてな、常備してるよ」
「…だったら、約束通り、渡してください、早く!」
「うーん?そんな約束、したか?すまん、酔っててよく思い出せないなぁ」
「ふざけないでください、絶対に言いました。約束守ってください!」
悔しすぎる。目に涙を浮かべながら、私は喚き散らしていた。
「そんなに言うなら、ちょっと調べてみるかぁ」
「はぁ?何を言って…えっ、ちょっと、待ってください、これは…」
 男は、枕元のリモコンを操作して、六十五インチの巨大な壁掛けテレビのスイッチをオンにした。液晶が映し出す映像は、六つに分割されている。それぞれどこか見覚えのある空間だ。それらは…このホテルの一室の様々なアングルから切り取っていた。浴室内、ベッドの四隅、真上。よく見ると、ベッドに寝そべった裸の男と、サイドに立つ私も映っているじゃないか。
「…どういう、ことですか、これは」
 心拍数が、急激に高まる。受け入れがたい展開が、すぐそこまで迫っているのを感じる。背筋の辺りに、ぞわっという悪寒が走る。
「ん?あとあとレイプされた、だなんだって言われたら面倒だからな。お互い合意の上で楽しんだ、っていう証拠がないとあぶなかっしいだろう。特に俺みたいな社会的地位に恵まれている男にはリスクが大きいからな」
「お、おっしゃっている意味が、よく…」
「ふふふ、見れば分かるさ、ほれ」
 男が、リモコンを持つ手を伸ばした。すると…

「あああああああ、ダメです、止めて、止めてぇぇっ…いっ、ぃぃぃっ、く…」
「……中で、出して、ください…私…か、課長の、笹山課長の…あ、…赤ちゃんが、ほしい」

 串刺しにされながら、のぼせたような表情を浮かべた私自身の姿が、大写しになった。

「ああ、あああああっ、なんてことを…」
私は、その場にしゃがみ込んでしまった。盗撮された。この男との情事を。
「ほら、見ろよ、色んな角度から取ってるからなあ。下からのアングルなんかすごいぜ。お前のお股から飛沫が弾けるのがよく見えてらぁ」
耳を覆った。聞きたくない。見たくない。このまま、気絶してしまいたかった。そもそも、こんな状況に陥ったのは、添田さんとの行為を盗聴されたところから始まっている。なのに、なのに、どうして私はもっと警戒しなかったのだろう。自分の軽率さ、愚かさを思い知らされて、死にたくなってくる。
でも、このまま屈するわけにはいかない。気力を振り絞って、顔を上げた。
「…これをどうするつもりですか。立派なレイプの証拠ですよ!」
「うーん、そうだな、まず闇の業者に頼んで俺の顔だけモザイク入れてもらってだな、声も変えてもらうとするかな。で、摩耶がアヘアへ言ってるシーンだけ切り取ったダイジェスト版を作って、社内の気の合う奴と鑑賞会でもしようかなぁ?」
「な、なんてことを…やめて、やめてください、そんな、ああ!」
 どこまで卑怯なのだ、この男は。怒りに震えて、下唇を嚙みしめる。ほのかに血の味すらしてきた。
 部屋の片隅に設置された、重そうな陶器の壺が目に入った。この映像毎、破壊してしまえば。よく考えがまとまらないうちに、身体が動いた。壺に手をかけようとした私を裸の男が後ろから羽交い絞めにしてきた。
「おう、待て待て待て待て、早まるなって。このテレビ破壊したって何にもならないぞ。弁償させられるだけだ。お前の安月給じゃあ三か月分はする。映像はもう全部クラウドサーバーに保存されてるんだよ。ほら、見てみろ、俺のスマホからも見れるんだからな」
 絶望の崖から突き落とされて、私はベッドに突っ伏した。
「で、アフターピルをやるとかやらないとかって話しだったっけな?確認してみるか…あ、ああ、うん、確かに。言ってるな、俺。ごめんごめん。じゃ、これやるから飲めや。今すぐ一錠。寝る前にももう一錠な」
 男がハンガーにかけたスーツのポケットから錠剤を取り出し、私に投げつけた。
「おれもあんまり残り持ってないからな、次からは自分でちゃんと前もって飲んでこいよ」
「…次だなんて、もう、二度と、二度とありませんから!」
「ふん、まあいい。あとで編集した映像送ってやるから、それ見てからゆっくり考えろよ」

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