仰向きに横たわる純平のペニスは、真っすぐに天を突いている。慣れた手つきで、英玲奈がゴムを被せた。男たちに両腕を引かれ、里穂が恐る恐る純平を跨ぐ。男たちの前で近親相姦の白黒ショーを演じされられるのは、身を切るように辛い。ただ、英玲奈の気が変わってしまえば、純平に苛烈な暴力が振るわれることになりかねない。悲壮な覚悟で、秘裂を剛直に重ね合わせていった。
弟の勃起の先端を少しずつ体内に導きながら、里穂は固く閉じた睫毛を震わせている。
「はぁぁぁんっ!」
亀頭を半分ほど呑み込んだところで、純平が下から里穂を強引に抱き寄せた。そのはずみで、硬直したペニスは一気に女肉を貫通したのだ。自らの存在の全てをぶつけるかのように、弟は抱き寄せた柔肌と身体を擦りつけてきた。
「じゅ、純平、は、放して…」
弟とのセックスで乱れる姿を、会員達に晒すわけにはいかない。だが、純平の腰使いがあまりに性急だったため、里穂は心の準備が整わないままに衝撃に曝された。
「待って、待ってよ純平、そんなにしたらっ、ダメだってば、むぅぅぅ…」
里穂は後頭部を純平の両手にがっしりと抑えられており、濃厚な口づけから逃れることが出来ない。実弟に舌を吸われ、あるいは口内を舌で舐めまわされ、里穂の意識は霧に包まれたように曖昧になってくる。
純平の突き上げは、これまで経験したことのないほど激しく、里穂のポルチオ器官を強打している。
(ああ、純平のおチンチン、こんなに大きく…)
弟を、自らが狂わせ、淫獣たちと同類にまで堕落させてしまった。悔恨と、やりきれなさを感じる。だがそれ以上に、打ち寄せる律動は壮絶で、里穂はやがて自暴自棄な気持ちに敗退していく。目つきが、トロリとして、視界までがぼんやりとしてきた。
「お楽しみのところ悪いが、里穂先生、そろそろ保護者会の方の仕事もしてもらわないとな」背後から、染谷の濁声が聞こえてきた。何をするのかと後ろを振り返るよりも早く、染谷の両手が里穂の双臀を荒々しく鷲掴んだ。むっちりとした肉は、強引に左右に割開かれ、排泄器官が、空気に晒された。
「ああ、何をなさるんです!」
度重なる浣腸で、大きく口を開けていた肛門も、このほんの少しの時間で再び慎ましく閉じていた。健気なおちょぼ口に、染谷の舌が這う。里穂は、何が起こっているのか分からず、尻を捩ってかわそうとするが、巨漢の染谷の両手を振り払うことなどできるはずもない。決して実を結ばない抵抗は、かえって男の劣情を刺激する。
「へへ、洗い立てのケツの中の味はどんなだろうな」
染谷は、むしゃぶりつくように里穂の尻穴に唇を押し当て、ズルズルズルという下品な音を響かせながら吸い上げ、さらには丸めた舌を中に押し込んできた。
「ひぃぃぃ、やめて、おやめください!どうか、そんな!」
染谷の舌は、ヌラヌラと粘膜をかき分け、侵入してくる。散々荒らされて、ひりつく肛門を責められる恐怖で、里穂は狂おしく尻を振り乱す。
「へへ、きれいなもんだ。クソの匂いもしないしな。さて、アナルの方はバージンだったよな。会員第一号の特権として、初物はいただくぜ」
「まさか、そんな、無理です、とても、あ、あっ、あぅぅぅ!」
染谷の長大な肉棒が、肛門を穿った。窄まりは、巨砲をほんの少しずつしか受け入れることが出来ない。里穂は額に脂汗を浮かべ、眉間に深い皺を寄せながら痛みに耐えている。
「ほら、力を抜けよ。太いクソをひり出す時みたいに。くくく、得意だろ?」
アヌスは、拒むように縮こまっていたが、巨砲は構わず、じりじりと侵食してくる。やがて染谷の全てを呑み込んでしまうと、今度は肛門の締め付けは、男を情熱的に抱きしめてしまう。
「く、くぅぅ、想像以上だぜ、これは。キツキツマンコの何倍も締め付けやがる。千切れちまうかってくらいに」
染谷が、ピストン運動を始める。締め付けの激しさ故に、抜き差しはごくゆっくりとしたものだが、張り出した亀頭の雁首が直腸の襞を引っ掻く感触に、里穂は甲高い悲鳴をあげる。
「い、痛い、痛いです、ぅぅぅ、純平、助けて、こ、壊れちゃう…」
里穂は、たまらず純平の肩に指を食い込ませ、何とか自分を保とうとしている。純平は、二人分の体重が圧し掛かり、顔を真っ赤にしている。
アナルが、剛直に馴染み始めると、染谷は徐々に腰を落とし始めた。やがて、染谷の切っ先が薄皮を挟んで純平のペニスの感触と遭遇した。
「おうおう、純平君のがゴリゴリ張り出してきているなあ、くくく、里穂、こうしてやるとどんな気分だ?」
染谷が純平との接合点を目掛けて亀頭をグリグリと押し付けると、里穂はもうパニックに陥って首を左右に振り乱した。
「やめて!変になっちゃう、そんなにされたら、あああっ、お願いだからっ…」
染谷が巨体をぶつけてくるたび、純平の切っ先が子宮口を圧迫する。ズン、ズンという鈍い刺激が、下半身を痺れさせる。悦楽に歪む顔を見せまいと、顔面を床に突っ伏すが、横から伸びてきた英玲奈の手で強引に髪を引っ張られ、無理やり顔をあげさせられる。
「御覧なさいよ、この蕩けそうな表情。これ、もうイク寸前の顔だよ、これ。間違いないわ。初めてのアナルセックスでイクなんて、さすがは変態先生ね」
里穂が思いきり首を左右に振って、英玲奈の指摘を否定するが、高みに向かって疾走していることは、否定しようがなかった。
「違うの?じゃあ何、弟君のおチンチンでイクつもりなの?」
前後の穴を肉棒で埋められ、そのうえ、英玲奈に絡まれては、里穂はなす術がない。二者択一の恥辱を迫られ、もう大粒の涙を頬に伝えながら、里穂は宣言した。
「うっ、ぅぅぅ、弟が、くっ、くぅぅぅ、弟のが、いいんです、気持ちよくて、むうぅん、い、イッちゃう、イクっ、あぅっ、ああああ!」
「お姉ちゃん、ああ、ぼくも、ぼくも、もう…出すよ、うぅぅぅ!」
生まれて初めて、二人の男に同時に貫かれ、絶頂を遂げた里穂は、その衝撃のあまり、数分間、失神状態にあった。間もなくして染谷も直腸内で精子を吐き散らかしたとき、里穂の意識は混濁していた。
ようやく瞼を開けたころ、里穂は、自分の両手首が荒縄でまとめられ、樫の木でできた梁に固定されていることを自覚した。
「そ、そんな、縛るなんて…おっしゃる通りにしますから縛るのは…あああん!」
口ごたえをするな、とばかり二本の鞭が柔肌の上を踊る。恐る恐る見遣ると、新たに『入会した』二人の父兄が、『会員専用鞭』を片手に立っているではないか。今まさに、里穂を吊り上げ、さらには右脚の膝裏に巻き付けた縄を梁に掛けて一気に割開こうとしているのだ。ぱっくりと両脚は割られ、散々蹂躙されたヴァギナとアナルが、開帳されてしまった。
大金を拠出した分だけ、「元」を取ろうとするように、二人は残忍なサディズムを女教師にぶつけてきた。前後から里穂を挟撃し、ネチネチと絡んでくる。無防備な双乳や双臀を荒々しい手つきで揉みこみながら、耳元に侮蔑の言葉を吹き込む。
「へへ、ケツとオマンコの同時責めが好きなんですよねぇ、里穂先生?」
「尻穴が感じるの、里穂は変態です、って言ってみろよ」
「ああ、お尻なんて、辛いだけです、どうかもう後ろはお許しください…」
「だが、ケツの方はそういってないようですぞ。ヒクヒク動いて、まるで早く入れてと言っているように見える」
五十手前くらいのその男は、尻肉を左右に割開いて菊門を覗き込む。染谷の巨根で慣らされたアナルは、新たな餌を求めているように、妖しくヒクついている……
「ああ、そんな、またっ、同時になんて、ぅぅ、おかしくなっちゃう…」
「へへ、あんたは初めから十分おかしいさ。ほら、両側で味わえ!」
新たな会員二人の肉棒が、同時にヴァギナとアナルを襲った。両手と右足を吊られた里穂には、襲撃をかわす術もない。朝から淫靡極まる光景を散々見せつけられた男たちは、とっくに理性のタガが外れており、挿入が完了するなり全速力で固い肉を叩きつけてきた。
何度となくポルチオで達してしまっているため、男たちの稚拙で独りよがりなピストンでさえ、里穂の悦楽の芯を容易に捉えた。ものの三分と立たないうちに、軽いアクメにもっていかれた。
「…はぁ、はぁっ、はぁ。と、止めて、もう止めてください、少しでいいから、休ませてください、お願いです!」
回を追うごとに、肛門と膣に同時に加えられる抽送の魔力の深みに、里穂は嵌りこんでいく。絶頂時の痙攣はますます長く、強烈な痺れをもたらすようになった。
耳元に吹き込まれた変態的なセリフを吹き込まれ、復唱させられるうちに、里穂はもう暗示にかかったように従順な雌犬と化していった。
「里穂は、お尻をいたぶられるのが、大好きなんです」
「里穂を、前からも、後ろからも串刺しにして!」
「もっと、もっと乱暴にしてください。ボロボロになるまで、嬲られたいの!」
いつ果てるとも知れない凌辱劇を鑑賞しながら、残りの男らは部屋に運び込まれた酒や肴を口にしていた。染谷と原口を除く六名の父親たちのうち、既に五名はこの外道の集団に加わること宣言済みだ。権田は、酒を振る舞いながら、残り一名となった「非会員」を説得していた。
「日置さん、御覧なさい、前後の穴でお楽しみの、あのお二人の顔を!」
激烈な快楽に呆けた中年男の表情は、女教師の膣と肛門の中の心地よさをいやがうえにも想起させた。また、淫蕩な性技に我を忘れて喜悦の声をあげる里穂の様子に、心をかき乱されない男はいないだろう。
だが、この日置という名の最後の非会員は、入会金の法外さを理由に、頑なに入会を拒否している。参加者のうち、染谷や原口は自営業者だが、国光をはじめとした他の者たちは、サラリーマンに過ぎない。上場企業の部長級といったところだが、可処分所得という観点では、ある程度成功した自営業者とは雲泥の差がある。特に、この日置、と呼ばれる男はまだ若く、四十過ぎといったところか。到底一千万円のキャッシュを即金で用意することなど、出来そうもない。
とはいえ、そんなことは権田にとっては想定内だ。
(けっ、しみったれた貧乏人が。骨までしゃぶってやるから素直に金を出せばいいんだよ)
心の中の蔑みをおくびにも出さず、陽気で気さくなキャラクターを演じて権田が言う。
「どうしても即金が難しいなら、相談に乗りましょう。いい金融屋がいてね。秘密厳守、煩わしい書類もほとんどなしで金を貸してくれる。そりゃあ、カードローンなんかに比べると少しばかり利息は高いが、こんなことのために金を借りていることが奥さんにバレることに比べれば大した痛みでもないだろう。どうです、決断しては?」
自らの傘下の闇金業者から金を借りさせ、身の丈に合わない資金拠出をさせるのが、権田の奥の手だ。どうせ後ろ暗い金だ、トラブルになったとしても大っぴらに訴えることなどできるはずもない。高利に蝕まれて、資金繰りに窮する者がいれば、里穂を抱く権利も取り上げてやればいい。その分他の有望株に里穂の身体を貸し出す時間ができる。一石二鳥だ。
「負けましたよ、はい、わかりました。入会、しますよ、すればいいんでしょ!そのかわり、約束どおり、思いきり遊ばせてもらいますよ、いいですね」
「その意気です!では決定だ。さぁ皆さん!そろそろ夜も更けた。ここからは、それぞれの客室でしっぽりと楽しんでもらおうと思っていたんですが、この度入会された日置さんからという順番でお願いします。一度里穂にはお色直しをさせますので、しばしお部屋でおまちくだされ」
数時間にわたり、サンドイッチでの交合は続いた。ようやくそれが会員達の間で一巡して、里穂は両手と右足の戒めを解かれた。権田が、里穂の身体の状態を確かめながら、シャワーで身体の汚濁を洗い流した。
涙や、男たちの唾液ですっかり崩れた化粧を直していると、英玲奈が唐突に独り言をいった。
「あ、いけない、足りないわ…」
「どうした、英玲奈?なにが足りないんだ?」
「パパ、ごめんさい、予備のゴム、持ってくるの忘れちゃった。さっき使ったので最後だったわ。どうしようか?ここからは生でいいかな?」
鬼畜父娘の会話に、里穂は総毛立った。
「そんな…ダメです、今日は、き、危険な日なんです!」
「そうか?じゃあ里穂、お前フロントに行って借りてこいよ」
「な、なんですって⁉そんなこと、できるわけ…」
「じゃあ生中だし決定だな」
「ああ、待ってください…」
恥辱に耐えながらも、何とか膣を白濁で汚されることだけは回避してきたのだ。それが水の泡と散ってしまうなど、耐えられない。
「うふふ、じゃあ決定ね。いってらっしゃい。フロントのおじさん、びっくりしちゃうだろうなぁ」
(ああ、また、恥ずかしい目に合わせる気なのね……)
素肌の上に、下着も何も纏わないまま直に浴衣を纏わされた里穂は、一人フロントへ向かった。時刻は深夜付近で、フロントには作務衣姿の男性一名しかいない。
「あ、あの…こんなこと、とっても聞きにくいのですが、その…ゴ、ゴムをお借り、できないでしょうか?」
「へぇ、ゴムというと?なんの?」
「えっと…その、コンドームなんですけど」
「はぁっ?あんたぁ、うちをラブホテルか何かと勘違いしてやしないかい?」
作務衣姿の従業員は、侮蔑的でそれでいて卑猥な視線を向けてくる。
「ああ、ごめんなさい、やっぱり、無理ですよね。でしたら、このあたりに、薬局か、コンビニなどはございませんでしょうか?」
「この時間に空いてるわけがないでしょうぉ。あなた何号室にお泊りですかぁ?」
「えっ、あの『樫の間』に泊まっているものなのですが」
「ほぉ、ということはぁ、高校の保護者会と聞いていますけどもぉ、あなたは、先生で?それで、夜中に、急にコンドームが必要?なんですか?ほほぉ、非常に興味深い事情がありそうですなぁ。詳しく聞かせてもらえませんかねぇ?」
「くっ…い、いえ、気にしないでください。失礼します」
「待ちなさいよ。貸してあげなくもないよ、コンドーム。私物ですけどね、分けてあげないわけじゃない」
作務衣姿の男(胸のバッチには窪田とある)は、緩慢な動作で鞄からコンドームの箱を二つ取り出した。全部で、二十枚はあるだろう。里穂は、すがるような視線で窪田を見遣る。
「ほら、恵んでさしあげましょう」
窪田は、箱を開封し、中から一枚を取り出して差し出した。
「…あの、出来れば、その…箱ごと、いただけないでしょうか?」
「なんですとぉ!どういうことです、それは!これから、お連れ様と乱交パーティですか?
聞き捨てなりませんねぇ。そんなことをされては宿の品位に関わります。即刻、取りやめていただきたい!代表の方はどなたかな?権田さんという方ですか?少し、話をさせていただきますよ」
窪田がカウンターから出て客室の方へ向かっていこうとする様子を見て、里穂は蒼ざめた。もし、里穂の密告によって会が中断されるようなことがあれば、その後どんな報復を受けるか、分かったものではないのだ。
「ああ、どうか、許して!見逃してはいただけないでしょうか?あの、困るんです、どうしても」
「どうしても?ん?どーしても、乱交セックスがしたい、そういうことですか?」
「…そ、その…はい」
里穂は羞恥のあまり、顔から火が出るかというほど美貌を紅潮させた。弱みつけこんで、窪田は、一気呵成に攻め立てた。
「私物のコンドームをよこせ、乱交行為に目をつぶれ、というんですか。ずーいぶん勝手な言い分だなぁこれは。まあいいですが、くくく、それなりの見返りはいただきますぞ。分かるでしょう?」
「えっ……あの…どうしたら」
「ん?そうだなぁ、ではその浴衣を全部脱いで、それで私のイチモツをしゃぶってもらいますか」
……この、窪田という不良従業員は、権田がこの『神楽荘』で淫らな会を主催する際に、何かと便宜を図ってくれる存在であった。大きな内湯も備えており、他の客室との間も離れたところにある『樫の間』を優先的に確保してくれるのだ。
そもそも、この宿の経営者である女将は権田を含む債権者達に弱みを握られ、性奴隷に堕とされていた。経営の実権は債権者達に指名された窪田を含む少数の従業員が握っていた。
今夜も嬲りに用いる道具の調達等、窪田は権田のリクエストに忠実に応じていた。
「いつも悪いな。夜中に女をカウンターに寄こすから、少し、虐めてやってかまわないぞ。だが、時間があまりない。フェラだけで我慢してくれ」
そんな裏取引が行われているとは露知らず、悲壮な表情で現れた女教師。窪田のサディズムは湯気を立てんばかりに盛った……
(時間が無いわ…やるしか、ないのよ)
女教師は、人気のないロビーカウンターの前で、そっと浴衣の帯を解いた。白磁の肌の上を浴衣がするりと滑り落ちる。衣擦れの音だけが、深夜のロビーに微かに響く。
「ああ、どうか、そちら側に行かせてください…見られてしまいます」
懇願を受け入れ、窪田はカウンターの奥へ、全裸の女教師を導く。カウンターの裏で男と対峙した刹那、里穂は、目を見張った。窪田は、既に下半身を剥き出しにして、剛直の銃口をこちらへ向けているではないか。
「ほら、早くしゃぶらんか、ほんとうに他の客が来てしまうぞ」
勃起を極めたペニスを、ピクン、ピクンと手招きするように弾ませる中年男性の膝下に、里穂は跪いた。
一人目の客間を訪問する時間まで、あと二十分しかない。遅れれば、夜通し膣内射精を浴びせると宣告されているのだ。里穂にはもう一刻の猶予もない。
何人もの男たちに強いられ、仕込まれた手技、口技を駆使して、奉仕を開始した。丁寧に睾丸を両手で撫でさすり、唾液をいっぱいにまぶした舌先を裏筋にツーッ走らせる。銃口からは、みっともないほどにカウパー腺液が滴っている。
「あなたみたいな変態女には滅多にお目にかかれませんからな。くくく、ムスコもいつになく元気だ。先走りの汁にも、たっぷり精子が含まれてそうですわぃ!」
軽口には耳を貸さず、一秒でも早く射精に導こうと、里穂が懸命の首振りを始める。根元を両手で軽く揉みこみ、唇で作ったリングで肉竿を圧迫しながら、前後運動を加える。だが、カウンター上に複数の男の声が聞こえ、里穂は思わず首振りを止めた。心臓が、外から聞こえるのではないかというほど、激しい鼓動を刻んでいる。
「おう、ご苦労さん。ずいぶん時間がかかったなぁ。工事は、もう終いかい?」
「ええ、思ったよりてこずりましたわ、だいぶガタがきてますなあ、ここのボイラーも」
出入りの工事業者が温浴設備の修繕を終えて帰ろうというところだろうか。
「それより、窪田さん、今日も例の部屋はにぎやかですなぁ」
「金切り声をあげて、『死んじゃう!』だの、もう『漏れちゃう』だの叫んでいるところ、今日は浣腸プレイですかな?」
「ああ、聞こえていたのかい。そりゃあ、仕事がはかどらんはずだ、がははは!聞くところによると、今日は変態女教師と保護者の乱交プレイだそうだ」
「へえ、先生と親御さんの!世も末ですなあ。あの部屋はいくら他の客室から距離があるとはいえ、あんなに大声上げたら、流石に聞こえたかもしれませんぞ」
「そうかい、苦情が出る前にあとでちょっと注意しにいくとするかな」
「ついでに仲間に入れてもらえたらラッキーですな、がはははは!」
下卑た男たちの会話は、里穂の心を抉った。音声だけとはいえ、排泄の苦悦に悶えるところを見ず知らずの男たちに聞かれてしまったのだ…。
工事業者が立ち去ると、上機嫌の窪田は、やがて受け身から責めに転じた。里穂の後頭部を両手でがっちりとホールドしながら、自らの腰を前後に振り立てた。白髪交じりの剛毛が顔をくすぐり、強すぎる性臭が鼻孔を苛む。喉奥を亀頭の切っ先でノックされ、えづきそうになる。
「そんな嫌そうな顔をされたら、全然愉しくないぞぉ。いつまでもゴールできないなぁ、いいのかぁ?」
「む、むぐぅぅぅ」
イマラチオは、これまで何度も味わってきたが、その苦痛は慣れることなど、とてもできない。どうしても眉間に皺を刻んでしまうのだが、窪田はそのことにまで因縁をつけてきたのだ。
「ほら、スマイルだ、スマイル。そして両手でピースサインでもしてよぉ」
脅し口調で窪田が迫る。時が迫っていた。里穂は、自尊心を投げうって、顔の横でダブルピースを作った。喉奥を突かれる際の生理現象で、目には涙を滲ませていながら、口元だけは、どうにかスマイルを作ってみせる。
「はははっは!これはいい画だ、記念に一枚!」
頭上で、窪田がスマホのカメラをこちらに向けている。あっという間に、連射モードのカメラプリは、十数枚のシャッターを切ってしまう。
「くぅぅ、これは抜ける画が撮れたぜ、ああ、もう限界だ。しっかり味わうんだぞ。舌を思いっきり突き出すんだ、いくぞ、おおぉぉぉぉ」
犬のように突き出した舌のうえに、窪田のペニスが汚濁を塗り付けるように吐き出した。
すぐに嚥下することも許されず、長い射精痙攣の間、その苦味が舌を責め苛む。
(ああ、こんな男にまで…)
何とか時間内にこの淫鬼を仕留めることができた安堵感以上に、舌上を汚される苦辱に、涙が頬を流れた。涙をこらえながら、中年男の苦いザーメンを、ようやく嚥下する。
無断で撮影された写真を消してほしいと訴えたが、窪田はまるで聞く耳をもたない。時間が、無為に流れていく。観念した里穂は、浴衣の帯を締め、一箱のコンドームをもって、指定された客室へと駆けていった。