順繰りに、男達は一度度ずつ弥穂の中に精を放った。ベッドで、リビングのソファで、あるいは食卓の上で。夫婦の生活の場の隅々まで獣交の舞台にされても、文句ひとつ言うこともできないまま。ひたすら突かれ、アクメを搾り取られた。
「奥さん、そういえば今日は九時から見舞いに行く予定だったんだな」
「は、はい。そうですけど……」
一瞬、男達から解放され、夫の元を訪れることが許されると思って弥穂の目に光が差す。だが、淫鬼たちにそんな情けがあるはずはなかった。
「じゃあ、プレイは一時中断として、旦那さんの入院先の病院に向かいましょうか。私の車で行きましょう」
弥穂は、しまった、というような表情をして、顔を強張らせる。
「それはいいアイデアでんなぁ。ご主人にはこんな都合のいい奥さんを提供してもらってるわけやし、お礼の一言でも言っておいた方がええですな」
「どうせなら、奥さんのことは我々がしっかり面倒見るから、あと半年でも一年でもいくらでも入院しておいてください、いや永遠に眠ってもらっても結構です、って言ってやりましょうよ」
三島が言うと、男たちは噴き出した。弥穂一人が、蒼白い顔で目を泳がせている。非道者三人に囲まれて、夫の病床を訪ねるなど、想像しただけでも恐ろしい。この男達が、ほんの五分でも卑猥な行いを自粛するとは思えないのだ。
さらに、記憶は栃木の病院に舞い戻る。眠りこけた夫の枕元で下村に貫かれたあの日のことだ。今日は下村以上に卑劣な男達を前にしている。おまけに、この男達は下村とは異なり、零士とは何の関係もない。弥穂との関係を零士に知られることに、何の抵抗も感じはしないだろう。
おまけに、下村に犯されたあの日から、弥穂の性感は日々高まる一方なのだ。もしまた寝ている夫の前で襲われたら、理性を保つことはできるのだろうか。いや、この男達はかりに零士が起きていても何か恐ろしいことを仕掛けてくるかもしれない……。
「あの、それでしたら、きょ、今日は見舞いを、見送らせてもらいます……」
夫の顔が見たいという気持ちよりも、家庭を崩壊させられる恐怖の方が勝った。だが、男達は死肉を見つけたハイエナのように、弥穂の心の弱みに付け込む。
「奥さん、人の善意を無にするんじゃないぞ。ほら、早く立って」
「ま、待って、待ってください!着るものを……」
「ふふ、そうだな。せっかく旦那の前に出るんだ。今の奥さんに一番似合う衣装を着せてやるよ」
須藤がもったいぶった手つきで鞄から荒縄を取り出した。
「ま、まさか……縛る気ですか!」
「へへ、何、ちょっとした飾り縄だよ」
須藤は、弥穂に万歳のポーズを取らせ、
須藤に強引に手首を掴まれ、起立させられる。須藤は極めて慣れた手つきで弥穂の双乳の上下を挟む形で縄を走らせる。巨乳が、縄に縛り上げられてプクりと前に突き出る。縄はさらに股間の方を回る。縄の途中では作られた二つのノットが、弥穂の股間のちょうどクリトリスと秘裂の位置に来るように調整される。グイっと瘤が敏感な部分に食い込み、そのまま背中の縄を通って引き上げられる。
「あ、ああああん!」
三人の肉棒によって散々練り上げられた女の肉は、瘤がもたらす圧迫感によってあっという間に再着火させられた。
菱縄縛りにて戒められた裸身は、膝丈のスプリングコートの他はなに一つ纏わないまま、戸外へと連行された。せめて下着をと食い下がる弥穂の哀願も無視して、おまけに逆らった罰だといってコートのボタンを一つ引きちぎってしまった。もともと首元がⅤ字型に切れ込んだシルエットだが、一番上のボタンを失ったことで、胸の膨らみまでもチラついてしまう。結果、始終手で生地を抑えていないといけないわけだが、そもそも季節はもう真夏で、だれもコートなど着ていない。弥穂の出で立ちは異様だった。
コートの隙間から覗く足、首元。そのどこからも中に着用しているはずの服の影が一切見えない。
「もしかして中は裸では?」弥穂の不安げに眉根を寄せる表情は、見る者に一層そうした期待を持たせないわけにはいかなかった。
「お願いです、こんな姿、夫に気づかれたら取り返しがつきません。お願いですから今日はもう帰らせてください。あとで、うぅぅ、いくらでもお付き合いしますから、このとおりです」
零士のいる病室の前の廊下。夫婦生活を守りたい、その一心で、弥穂は深々と頭を下げて慈悲を乞うていた。
「奥さん、意識しすぎだよ。平然としていれば案外バレないものさ。ほら、俺たちのことを旦那に、紹介してくれよな」
三島が病室のドアを開け、弥穂の背中をドンと押した。(もう、お終いだわ……)
恐る恐る、両眼を開く。広々とした個室のベッドの中で、安心しきったような顔をして眠っている零士の姿が目に入る。(ああ、寝てくれている)
傍らには、看護師の本山美咲が、体温計で零士の熱を計っているところだった。
「あら、零士さんの奥さん。おはようございます。零士さん、昨日の晩、ひどい夢にうなされていたんです。ほとんどゆっくり眠れてないような状態で、朝ごはんも食欲がないようでね。とにかく睡眠をとってもらわないといけないので、少し睡眠導入薬を飲んでもらったんです。そうしたら、一時間前位にようやく眠ってくれました」
「そ、そうでしたか……ということは、夜勤から、今まで、看てくださったのですか?」
「ええ、ちょっと心配でしたので。ご主人、色々と辛い目にあってらっしゃるでしょう。心的外傷のケアも必要な患者さんなので」
普通、夜勤と日勤は朝に交代するものだが、この本山美咲という看護師は、本来の退勤時間から三時間超もの間、零士をケアしてくれている。いつも献身的で、快活な本山だが、この日は流石に疲れがでているのか、眼の下にうっすらと隈が走っている。
「今日は、お連れ様がたくさんお見えですね?零士さんの、お友達ですか?」
本山の問いかけに、弥穂はたじろいだ。
「え、えぇ……その、お友達といいますか、私たちのお店のご近所で事業をされている方々です」
「そうなんですわぁ、零士さんのお店が出来てうちの近所もパッと華やかというかグッとオシャレになったんです。ご主人には頑張って街を盛り上げてもらわなあかんと思って、奥さんに無理言ってお見舞いに来させてもろたんです」
鴻上が、都合よく話を合わせる。言いながらも、本山に見えない死角で、トレンチコート越しに弥穂の臀部を弄っている。
「そうだったんですね。私も、零士さんが美容師として活躍されている姿、早く見たいです。カッコイイだろうなぁ……」
本山がチラリと零士の寝顔を見るその視線が、妙に情熱的というか、官能的な色を帯びているような気がして、弥穂は軽い胸騒ぎを覚えた。
本山がようやく病室を去ると、男達は弥穂の不安を煽りたてた。
「あのナース、絶対旦那に気があるぞ」
「間違いないな、夜通し看病してたんなら、何かの間違いがあった可能性は、ふふふ、否定できないなぁ」
「案外夜通しズッコンバッコンハメまくってて寝不足やったんちゃうんかいな」
鴻上がそういうと、一同がどっと吹き出す。
「あ、ありえません、そんなこと……」
若妻の動揺をよそに、男達は弥穂の身体を弄り始める。
「睡眠薬で眠らされてるっていってましたね。ふふ、チャンスですよ、奥さん」
「な、何の話ですか、う、むぅぅぅん、も、もう、帰りましょう、帰らせてください」
「遠慮しなさんな。下村君から全部聞いてるよ。旦那の前で別の男とオマンコするのが大好きなんだろ」
「う、ウソです、そんなこと、あああん、ぬ、脱がさないで!」
三人がかりで抑え込まれ、無惨にもコートが引き剥がされる。弥穂の抗議も虚しく、三人はこの病室内を、本日二周目のプレイスポットにすることを決めているのだ。弥穂は、思いきり突き飛ばされ、床に尻もちをつく。
左右の手足を鴻上と三島にそれぞれ掴み上げられた。さらに、二人はそれぞれの足で弥穂の脇腹をグイ、グイと押す。四肢が思いきり割開かれ、女体は「土」の字に拘束されている。
医師の須藤が、秘裂に食い込んだ股縄をずらすと、今朝ほど自宅で鋳込まれた三人の白濁液と、愛液のカクテルが、ドロリと割れ目から滴り落ちる。その様は、異様なほど淫らだ。
「うむ。いい眺めだ。ばっくりオマンコが割れているぞ」
「それにしても、奥さんのマンコ、筑摩さんの家で初めて見た時からちょっと感じ変わっちゃったな。前は少女みたいにピチピチとしてたのになぁ」
「ホンマそうでんなぁ。割れ目なんか、前はピタッと閉じた感じやったのに、今はもう食虫植物みたいに口開けてますからなぁ」
「言わないで、そんなこと……」
「旦那が見たらさぞかしショックだろうな。入院中に妻のマンコがすっかり『お古』にされてたら、自殺してもおかしくないぞ」
三島が弥穂の心を抉るような心無い台詞をぶつけてくる。
「たしかに入り口の部分のビラビラは少し捲れてしまった印象はあるがね。だが、案外内側は新鮮なままだよ」
須藤が自分なりの評価を語ると、そのまま真正面から弥穂を貫いた。両手両足は鴻上と三島によって左右へ引っ張られているので、弥穂の花園は追撃をかわすこともままならず、挿入を許した。
「おおおぅ、おおおぅ、二周目というのにキツキツなところは変わらないな、合格点だ!」
須藤が、わざとらしく咆哮する。
「……む、むぅぅ、そんなに大きな声を、出さないで……」
「なぁに、直に奥さんの方がよがり泣きに泣くようになるさ」
(ああ、早く、終わらせて……)
既に午前に一度精を放っている須藤から、二度目の射精を導くことは困難を極めた。そもそも、膣内へ精を注がれることなど全く望んではいない。だが男達に犯される自分を、夫の目に晒したくない、ただその一心で、弥穂は自らも腰を振っていた。
「奥さんも好きだねぇ。もっと腰をフリフリできる体位の方がいいよな?」
須藤は弥穂を立ちあがらせ、麻縄を取り出すとベットの足元側の柵に弥穂の手首を拘束してしまった。立ちバックの姿勢で弥穂を背後から撃つ。ハードな腰の衝突が、ベッド全体をグラグラと揺らすので、弥穂は気が気でなかった。
「そんなに、激しくしないで……夫が、起きてしまいます、く、くぅっ、ああ!」
「ふん、心地よい揺れでかえってぐっすり眠れると思うがね。それより、何だねその情けない鳴き声は?君のその甲高い声の方がよっぽど安眠の妨げになるぞ。それとも、何か、旦那を起こしたいのか?」
「ダメです、絶対にっ、ぃぃぃ……」
両手を拘束されていては、口元を塞ぐこともできない。奥歯を噛みしめながらなんとか声を漏らすまいと力む姿は、サディスト達の劣情を大いに刺激する。何としても大泣きさせてやろう、そう思わせる被虐の色気が弥穂の身体からプンプンと匂っている。
「鴻上さん、我々はこれで遊びましょう」
三島は、ポケットからタコ糸を取り出す。ハサミで適当な長さに調節し、一本を鴻上に手渡した。三島と鴻上は、須藤のピストンでプルンプルンと絶え間なく弾む双乳を鷲掴みにすると、尖りきった乳首にタコ糸をぐるぐる巻きつけ始めた。
「何をするんですか、やめて!」
言葉による制止など、この男達に通じるはずもない。左右の乳首を絡めとった糸が、二人の淫ら鬼によって前方へと引っ張り上げられる。
乳首が、いや乳房全体が奇妙に尖った形に変形させられる。焼けつくような痛みが乳房を走る。ただ引っ張るだけでなく、波動を伝えるようにタコ糸を持つ手が大きく上下に振られる。乳が、今や飛び出さんかというほど伸びあがった乳頭を中心にボヨん、ブルんと波打つ。
「いぃぃぃっ、痛い、痛いです、やめて、もうやめて、ひぃぃぃぃぃ!」
「いい声で鳴くなぁ。もう旦那との結婚生活は諦めるのか?こんなところ見られたら、もう離婚確定だよなぁ?」
須藤に耳元でハッと我に返った弥穂は、痛みをねじ伏せるように下唇を思いきり噛みしめた。
「三島さん、糸は、もう一本私にくれないか?まだ大事なところが残ってるだろ?」
三島は、ニヤリとして糸を須藤にも分け与えた。須藤が器用にタコ糸で輪っかを作り、それを股間の結合部の上の方へかざす。弥穂はその意図を理解して顔を左右に大きく振り立てて泣きわめく。
「お願いです、それだけは、ああ、どうかゆるし、う、うっ、あ、あひぃぃぃぃ!」
敏感なクリトリスが、膣を貫く須藤の手が持つタコ糸によって操られる。指揮者のようにクイ、クイと小さく手でスタッカートを刻むだけで、いくらでも弥穂から奇声を絞りとることができる。須藤は上機嫌だ。
膣奥を亀頭でノックされる快感と、クリトリスの痛苦が織りなす奇妙なハーモニーで、弥穂は意識が遠のく。(ダメ、声が、我慢できない……)悲鳴は、やがて痛みを訴えるものから、肉の悦びを謳うそれに変色してきた。
「どうしようもない雌犬だなぁ、弥穂。自分さえ気持ちよければ旦那の気持ちなんてどうでもいいって ことか?ええ?」
「ち、違います、ああ、む、むふぅぅん、もっ、もうおっしゃらないで……」
言葉を紡ぐのにも難儀しながら、何とか弥穂は崩れ落ちつつある理性の城を支えようとしている。
「なあ、今朝鴻上さんに言ってたやつ、私にも聞かせてくれんか?ほら、あのおねだりだよ」
「で、出来ません……夫が、いるんです、とても、無理です、ぅ、ぅぅ、ひ、ひぃやゃゃあああ!」
大物を釣り上げる猟師のように、須藤がタコ糸をグイと持ち上げたので、弥穂はたまらず叫んだ。異論は認めない、という意思表示に他ならない。とても耐えられない痛みに、弥穂は屈服せざるをえなかった。
「あ、赤ちゃん……欲しいんです。須藤さんの、赤ちゃんが……。」
「ほう、そうかそうか。だがいいのか?旦那と別れるのか」
無理やり言わせておきながら、下劣な質問を投げかけてくる須藤が、心の底から憎い。だが無言の抵抗は、タコ糸を持つ手の本の小さな動きで封殺されてしまう。
「そ、それはイヤです、別れるのは、無理です……」
「ほう、じゃあ私の子供をこのポンコツの旦那と育てるっていうんだな?そういうことだな?」
「はい、それで構いません……。ああ、もうやめて、これ以上、夫のことを侮辱しないで!」
「じゃあ、こう言ったら終わりにしてやるよ」
「あ、悪魔だわ、あなたは……よくもそんな……」
「いやか?ならいいぞ。いつまでもこのまま俺のチンポが刺さったままでも」
(零士さん、ごめんなさい。私は、弱くて、最低な女なの。ああどうか許して……)
弥穂は、とても零士の寝顔を正視できず、固く目を閉ざしたまま、ポツリポツリと呟きはじめた。
「あなた、弥穂は、須藤さんのおチンチンが一番好き……零士さん、あなたの、小さくて、み、みすぼらしいペニスでは、もう満足できないの、だから、須藤さんと、子作りがしたいの。あなたより、おチンチンも、稼ぎだって、うんと良いわ。だから、悪く思わないで……あああ!私、なんということを、ああ、ああ!」
罪悪感すら、快感の調味料と化してしまう。浅ましく、最低な台詞を吐きだし、呻くように涙する間も、膣は強烈な収縮運動を繰り出してしまう。
「く、くっ、これは、すごいぞ!マゾの口上を吐き始めてから、オマンコの中が急に騒ぎだしたようだ。おぅ、おぅ、くそ!もう、出すぞ、中で、一番深いところで受け止めるんだ!ほら、ほらっ!」