[あらすじ]
人妻で美容師の弥穂は、夫の零士とともに小さなヘアサロンを開業する。だが時を同じくして、新型ウィルスの伝染病が日本で猛威をふるっていた。

客足は遠のき、ついにはロックダウンで街はゴーストタウン状態に。
ウイルスの全世界的な拡大を前に、夫婦の蓄えはみるみる枯渇していく。
友人で、地元の信用金庫に勤める下村にだまされ、零士は筋の悪い金を掴まされる。やがてヤクザまがいの借金取りが現れ、零士は強引に危険なウイルスの"除染現場”へと連行されてしまった。

最愛の夫と引き裂かれた弥穂。零士が過労によって倒れたことで、「返済の代わりに」と、弥穂は借金取りたちによって身体を弄ばれ、犯されてしまった……。

縋るような思いで下村に助けを求める弥穂。だが、卑劣漢の本性を現したその男の手で、決して引き返せない、性の奈落へと引きずりこまれていった…… 。

8

2026.01.23 永井 亮
凌辱、NTR
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目が覚めると、弥穂は店の窓ガラスとブラインドの隙間から微かな光が差し込んできていることに気づいた。(そんな、いけない、もう朝になってしまう)
自らが一糸纏わぬ全裸であること、床に投げ捨てられた衣服が、ハサミでズタボロに切り裂かれていることを視認し、つい先刻までの凌辱が夢ではなかったと知らされる。
カットソーは両乳の部分の布地を大きな穴をあけられているし、スカートはといえば、縦方向に無数の切れ込みを入れられている。おまけに、ブラもパンティも行方知れず。身に纏ってみると、大事な部分はほとんど覆うことが出来ていない、極めて破廉恥な出で立ちだ。鏡に映る自分の姿に、弥穂は卒倒してしまいそうになる。(こんな姿で、外に……)
非常事態宣言下で、不要不急の外出は戒められていたが、さりとて街を歩く人影は皆無、というわけではない。太陽が昇るにつれ、自室までの帰路で人と鉢合わせになる危険性は間違いなく増していく。弥穂はもうなりふり構わず、店を飛び出し、自宅へ向けて駆け出した。
サロンと自宅マンションまでの距離はほんの五十メートルといったところか。惨めな半裸の姿を人目に晒したくない一心で、弥穂は走った。途中、気を失うまでの記憶が少しずつ蘇ってきた。

****
鷹藤は、凌辱劇の仕上げとばかりに、ありとあらゆる体位で弥穂を突き上げた。二度も精を放った後とあって、そのピストンは気が遠くなるほど永く続いた。もう何度目のアクメなのかも分からないほど、弥穂の身体は肉悦に踊らされた。絶頂から絶頂までの感覚は、回を重ねるごとに短くなり、ようやく鷹藤が爆ぜたころには正気を保っていることが難しいほどの混濁に見舞われていた。
気が付くと、男達は衣服を着て帰り支度を始めていた。
「待って、待ってください。薬を、お薬をいただく約束です!」
弥穂は鉛のように重い身体をどうにか起こして男達を制止した。アフターピルを入手しなければ、何のために二度三度と子宮を汚される恥辱を耐えたのか、分からないではないか。
「おぉ、そうだったな。ほれ」
 鷹藤はピルを手の平に載せて弥穂の眼前に差し出した。誘い出されるように弥穂は右手を伸ばしてそれを掴み取ろうとしたが、寸前で鷹藤は手を引き、あろうことか錠剤を自らの口に放り投げてしまったのだ。
「な、何を!」
「へへ、ほら、欲しかったら自分の口で取りにきな」
 ピルは、鷹藤の舌先にチョコンと乗っかっている。
「ああ、どうしてそんなことを……」
「奥さん、早くしないと口の中でとけちゃうぞ」
「そうだぜ、おれらの赤ちゃん産みたいなら別だけどよぉ、急いだほうがいいぜ」
「うぅぅぅ」
弥穂は、惨めさで込み上げてくる涙を必死で堪えながら、唇を鷹藤のそれに近づけていった。鷹藤は、意地悪く錠剤を舌の裏や、頬と歯の間に隠すので、弥穂は中々それを回収することができなかった。泣く泣く舌先で憎むべき男の口腔内を探しまわる羽目になったのだ。
「くく、熱っいねぇ奥さん!」
「ほんと、ずいぶん濃厚なお別れのチュウだぜ」
囃し立てる稲田と西野はスマホで弥穂の姿を切り取っている。自分を惨くも蹂躙した男にディープキスを仕掛けないといけない。弥穂はもう涙を堪えられないでいる。
ようやく鷹藤の口からピルを掬いだしたころには、弥穂の口周りは自分と男の唾液でいっぱいになっていた。(ああ、やっと、終わったんだわ……)精魂突きた弥穂は、膝から床に崩れ落ちた。
弥穂の頭上から、鷹藤が非常な宣告を告げる。
「これから三日に一回は回収に来るからな。金額は今日と同じ十五万。用意できなきゃ身体で払ってもらう」
「そんな、またこんな目にあわせるつもりなのですか……」
「ははは!イヤなら金を用意しろ。ああ、そうだ、次は確実に尻を犯るからな。これで準備しておけ」
鷹藤がポケットから何かを取り出し、うな垂れた弥穂の顔の前に投げ捨てた。太さの違うシリコン素材のスティックが3本、弥穂の視界の中に入ってきた。
「これは……」
「知らないか?アナルスティックさ。捩じり棒とも言う。このらせん状のうねりを見てみろ。ぐるぐるねじみたいに回しながら少しずつケツの穴に馴染ませていくんだ。適当に蜂蜜かマヨネーズでもつけて潤滑油代わりにすればもっとスムーズだろうよ」
「な、何を、バカな……狂っています!」
「奥さん、鈍いなぁ、鷹さんの優しさに気づかないかい?いきなりデカチン入れたら今日みたいに痛くて耐えられないだろ?」
「そうそう。この道具でお尻の穴のウォームアップしておけば、少しは痛みも和らぐだろ、って話さ」
「ふ、ふざけないで……誰がそんな」
「いいんだぜ、俺は。お前のケツが裂けようと何しようとな。とにかく次はどうあっても尻をいただく。暴れるなら両手両脚ガチガチに縛り付けてでもだ」
 冷たい笑みを浮かべる鷹藤の表情に、弥穂は気が遠くなるような絶望を覚え、そのまま床に突っ伏してしまった。
男達が店を出ていく気配を感じた。
「いやー、こんだけ好き放題やって五万は安いっすね」
「間違いねぇ。上玉の若奥さんに生中で三発だもんな。鷹さん、当分子安君には売らないで俺たちで楽しみましょうよ!おれ、仕事頑張りますから!」
「次はアナル解禁ですよね?後ろが開通したら、それこそ生理中でも妊娠中でもいつでも遊べますね。ほんとマジで楽しみっすね!」
 身勝手な軽口が弥穂の傷ついた心に塩を塗り付ける。次第にその声が遠ざかると、弥穂は残酷すぎる現実から逃げるかのように、浅い眠りに落ち、今に至ったのである。

 ****

裸同然の姿で、何とか自室にたどり着いた弥穂は、シャワーに直行した。散々突き上げられた腰は感覚が鈍く、立っていられなくなり、浴室の床にへなへなと座りこんでしまった。このまま熱い湯で全身を溶かし、排水溝の中に自分の存在ごと押し流してしまいたい、そんな捨て鉢な気持ちが込み上げてくる。
 都合、八度も子宮を汚された。その結果得たものと言えば、十五万円の借金返済の免除、たったそれだけだ。おまけに、悪魔たちは三日後にはまた身体を貪りに来る、それも今度はおぞましい排泄器官でのセックスをするとまで宣言しているのだ。逃亡してしまおうか、という考えが脳裏に浮かぶが、すぐに否定される。病に倒れた夫の居場所さえ知ることができていないのだ。
鷹藤らと対峙しない限り、零士の安否を確認することは出来ない。警察に強姦被害を訴えても、それは同じことだ。それに、レイプの様子は男達によって動画で収められているが、絶頂に達してしまった自らの姿を、警察官たちはどう見るだろうか。考えれば考えるほど、出口のない迷路に迷い込んだように、万事休すという諦念が込み上げてくる。
(悔しい……あんな卑怯な男達に、私……)
 失意に沈む身体をふらつく足取りで寝室まで運んだ。寝室の窓にはカーテンの隙間から朝日が煌煌と差し込んできている。それでもとにかく、今は眠りたかった。ベッドのうえに身体を横向けにして預けると、脇のサイドテーブルの上に一枚の名刺が置かれているのが目に入った。
「下村さん……」
 Y信金の下村の名刺だった。あの日、零士が何度も下村に電話をかけたが、繋がることはなかった。だがあの時零士はもしかしたら下村の個人の番号にかけていたのかもしれない。Y信金をまだ辞めていなければ、職場の番号に掛ければ連絡が取れるはずだ。時刻は午前八時五分前。まだ始業時間には早いかもしれないが、構ってはいられない。名刺には携帯電話の番号も記載されていた。 睡魔を押して、弥穂は名刺の番号を、スマホでダイヤルしていった。
「お電話ありがとうございます。Y信金、下村でございます」

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